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言い古されたことですが、一年のたつのはほんとうに早い。 起業家としてのみなさんにとって、

感想<2010年10月>

ドメイン<domain >は、領域・範囲それに地域を表す英語で、それにビジネスがついて、ひとつの企業がビジネスを展開する範囲を示すのに向いた言葉として日本でもそのまま使われています。企業が「どの範囲の仕事をするか」は、それを関係者に伝えたり、社内で共有したりするのは、企業の方向を示し、短期長期の方針を生み出して保持するのに役立つから、企業の安定した成長に欠かせないものです。起業家はそれを自分の考えの出発点とすることできるわけです。
周囲を見て思いつくままにあげると、このビジネスドメインには農業用家畜の健康管理、住宅用建設資材の開発、既存の個人庭園のデザインと改良、家庭/小型貨物の全国集配、読者と出版社をつなぐ新刊書籍の情報サービス、各種飲料(液体)容器の開発、冠婚葬祭の情報サービス、会合の会場斡旋、健康食品の販売、高齢者の生活介助<給食、買い物サービス>などが目につきます。
さらにその中身をもう少し絞るのが順序です。例えば会合の会場斡旋をドメインにしているところは、ビジネスの会合に場を貸す-個人ではない、学生相手ではないと対象を限定し、さらに会場を使用する際の設備(コピーサービス、湯茶の設備、書類発送の仲介)など、周辺を考えたドメインを設けています。

ドメイン見つける方法は、まず観察することと言えるでしょう。ほかの起業家はいったい「何をしようとしているか?」を見るのです。「どのようにやっているか?」ではありません。初めに戻れば、ビジネスドメインを見つける、つまり事業を展開する分野を意識して持つことは、起業活動になくてはなりません。ビジネスドメインを見つけるには、これまでもたびたび言っているように、自分の蓄積を上手に使って、まず自分の関心と知識の範囲に目を向けるのが最上です。これなら今の仕事をしながら探せます。これまでのことを何もかも捨てて「さあ起業だ」と腕まくりするのは良い方法ではありません。始めるなら人のまねでなく、じぶんのこうと確信したドメインが最上です。人のまねは参入しやすいのですが、思わぬ落し穴<とは、いくら注意しても、事前にあなたの目には見えないことです>が待っています。

自分のビジネスドメインを見つけたら、その質の検討に移ります。ビジネスの広がりの範囲を考えるのでも、「どんな人たちを相手にするか」を考える時、これは質の問題です。
長い目で見て、世間の役に立つか、安定した売上げが得られるかなどさまざまな要素がありますが、これらの要素は互いに深い関連、つながりをもっていることを忘れてはなりません。それがどこかで切れていれば、そのあたりが将来の破たんにつながります。  
たとえほかの条件は満たしても、特定少数者への便宜供与は、一時的な需要しか喚起できない恐れがありますからビジネスになりません。肝心なのは、自分に厳しく、現実から目をそらさないことです。

あまり長くなりますから、今回はこの辺にします。■<102510>